アメリカの危険と法律の知識

 

今日の記事、書こうかどうか迷いました。楽しいだけのブログにしたいと思っていたので。でも大切なことなので少しだけ書いておこうと思います。

Twitterで数日前に中学生の男子がアメリカ横断のヒッチハイクを計画しているということを知り「え~だめ~絶対~」と思ったのですが、日本から応援している人も多いと聞き、え?? そしてTwitter上で大反対している在米グループ?を批判する声もあって嘘でしょう?と驚きました。

アメリカに住んでいる私たちはヒッチハイクの危険性を知っていますから(それにほとんどの州で違法です)まして未成年だし心配でした。日本を旅した男の子らしいですが、日本とアメリカでは全然違います。

 

私はいつもアメリカ大好き!オハイオ良い所!と言ってますけど、オハイオでも絶対にヒッチハイクはしないです。

 

私がツイッターを見たときは、もうどこかの施設に保護されたところでほっとしたのですが、Twitterを遡って読んでみると危険どころじゃない自殺行為の数々。

 

初めから「夢に協力してください」とクラウドや路上で他人に寄付を募っていました。それはもちろん違法じゃないので良いとしても、入国審査のさい「誰かの家に遊びに行くと言わないと強制送還されるので誰か協力しててください」と住所を使うかなにかの協力を仰いでいました。これは犯罪ですし、協力した人も罰せられます。

 

ちなみに片道のチケットや滞在場所が未定だと入国できない場合が多いです。このことはまた後に。

入国して数日後で現金の写真をツイッターにあげて「中学生だからカード作れないから現金(笑)」そして「今ここ」場所まで書いてある。そして日系人家族の家(まったくの他人)に泊めてもらい、LAを出発したけど脱水で体調崩したそう。「日本のようにコンビニないのですね」とか1日3000円予算で「アメリカって物価高いんですね」

 

コンビニどころか自販機だってないし、LAだからまだお店もありますが、アメリカは車で丸一日走っても何もない場所だって多いのに、何も調べていないんですよね。未成年はモーテルだって泊まれません。

 

「体当たりで知らない人の家に泊めてもらいます」もうやめてええ。それは日本のテレビ番組の影響かも知れないけど、たくさんスタッフがいるんだよお。

実際に泊めてもらえたようですがお財布を盗られています。それさえ「忘れてきました」と気がついてないけど、そのくらいで済んで本当に本当に良かったと赤の他人のおばちゃんは思いました。

さらに裸足で横断するとも書いてあって、LAの気温と中西部の気温差も調べていないのかな?と。-20℃だっつーの。私たちカリフォルニアとネバダの間で車も食品もあったのに遭難しかけましたから。大自然を舐めたらあかん。

 

命の心配ももちろんですが、今まで渡航した日本人が積み上げてきた信用を壊すようなことをしないで欲しいと思います。

この後すぐに保護されて、結局親が迎えに来ることになったそうです。15歳で学校もあるし親が許可したとしても、それは通りません。これも犯罪にあたるのです。アメリカに住んでいたら親御さんの逮捕もあったかもしれません。

そしてこの後どうなったかわからないのですが、強制送還という扱いになれば5年間から10年間。犯罪を犯したらもう2度とアメリカ入国できないのです。それを避けるために親が迎えに行ったのかもしれないですが。

 

アメリカが好きでいてくれて嬉しい。冒険したいという気持ちもよくわかります。でもこの後に続く未成年者が出ないことを祈ります。

 

大人になってから楽しく旅をしてくださいね。

 

先ほども言いましたが、強制送還(Deportation)になると数年入国できない場合もあります。

 

私がアイダホで暮らしていた頃、知り合いのミリタリーの日本人奥さんが永住権の申請をせずにアメリカに入国して、そのまま暮らしていました。数年アイダホで暮らして日本に一時帰国した後、帰ろうとしたらアメリカに入国できなくなりました。

アメリカ人と結婚して、基地の中に住んでいたのですが、規則は規則と5年間の入国禁止になったそうです。そこまで厳しいと思っていなかったのだと思います。

 

そして私も母をアメリカに呼んだときに「このまま一緒に暮らすのだから」と片道だけのチケットを送ったところ入国拒否され、イミグレーションで足止めされ、電話があり驚きました。帰国用にチケットを手に持っていないと入国できないと。これからのことを説明したのですが、一応チケットを買って後でキャンセルしてくれと言うことでした。

その後もアメリカの法律に振り回されることになるのですが、それはまたいつか。(昔書きましたけど、呼び寄せや市民権についてはいつかまた書こうと思っています)

 

州によっても違うので本当に調べてからではないと危険です。
それからアメリカ旅行に来る人にいつも強く勧めるのは「旅行保険」に入ることです。今どのくらいかわかりませんが昔1週間で1万円くらいだったでしょうか?「え~なんにもないよ、もったいない」と言われましたがアメリカの医療費は高額で「なにかがあったら」払えるような金額ではないのです。

 

安心に安全にアメリカ旅行をしてほしいと思います。