子育てマンガ、エッセイの難しさ。まじめに考えた。

 

大好きだった西原理恵子さん。娘さんのひよさん(毎日かあさん作中での名前はぴよ美)の告発ブログが話題になっていた。

全巻持っている「毎日かあさん」作中のぴよ美ちゃんは幼いころは聞き分けが良くてとてもかわいい女の子、中学生頃から「ぐれはじめ」親子のケンカも多く描かれていく。

まだ幼かった子供たちの1巻から、大人への階段を上り始めた14巻で卒母編で完結した。

「2人の子供は、もう後ろ姿しか見えない」

「ありがとう。かあさん、楽しかった」と、とても良い終わり方で涙が出たのを覚えている。

 

しかしひよさんのブログを読むと、真実は(こちらも娘さんのブログの中のお話なので本当の真実はわからないけれど)強烈だった。読んですごくショックを受けてしまった。

「おさんは何を思って私の許可無く、私の個人情報を書いて、出版したんだろう」(読むとこちらはマンガではないようだが)

「私の個人情報をばらした上に私のメンタルを壊して」と精神的に追いつめられリストカットを繰り返していたらしい。

確かにティーン以降の娘さんは反抗期風に書かれていて、でも

「きっと西原だから、すごく脚色しているんだろうな~」と思っていた。

高校生くらいの頃は私も親と喧嘩したし、そういうことをオーバーに書いているんだろうなと。

精神科に通いつめ何種類も薬を飲み、18歳までおねしょをしてリストカットを繰り返していたなら、反抗期という言葉ではかたずけられない。

そういう事実を知ってしまった後は、ほのぼのマンガとして、もう読むことはできないと思う。

娘さん側から見た景色はこれほどまでに違うものなのかと驚いたのは「ド根性カエルの娘」だった。家族の崩壊の物語で、こちらもウエブで全部読んだけれど、気分が悪くなった。

そして今回の娘さんのブログTwitterインスタの公開。かなり炎上したけれど、そこからあまり話題になっていないのは大物がついているからなのか?ダーリンシリーズも読んでいたので、あの人も本人も沈黙を貫く姿勢に、がっかりした。

元から子育てマンガがとても好きで楽しく読んでいたけれど、確かに子供の頃にいくら承諾を得たとしても、大人になったらどうなのかという疑問がある。

私のブログやエッセイでさえ夫と息子に必ず承諾を得ていて「それは書かないで」と言うこともたくさんある。(反対にすごくバカにしてても、書いていいよって笑ってたりすることもあって、基準はなんなん?w)

それなのに日本からの賞を受賞したほどのマンガに「書かないで」と言ったあれこれ書かれて、教育本と呼ばれている本に本名から病名まで(書かれたそう、こちらは読んでないけれど)書かれて、どれほど辛かっただろうと思う。

ああ、もう辛い。毒親のマンガはフィクションでも(血の轍、これはすごい)ノンフィクション(アマゾンアンリミテッドでかなり読んだ)たくさん読んでいるけど、大人になって離れるまで、家庭内で逃げる場所がないのは、想像できないほどの地獄の日々だろう。

毎日のように虐待のニュースが目に入る。アメリカは表立った場合は(要するにバレた場合)厳しい処罰がある。親権を取り上げられ、二度と会えなくなったりする。日本ももっと行政が関与しても良いと思った。一日も早く子供たちが相談出来たり、支援を受けられる、施設で保護できるなど、法律を変えて欲しいと思う。